手帳が続かないADHD脳へ。予定管理を捨て「操縦席」にする技術

手帳・行動管理術

今年もまた、やってしまいましたか?

1月の初売りの書店で、キラキラした帯がついた手帳を手に取り、「今年こそはちゃんとした自分になるんだ!」と意気込んでレジに向かったあの日。

最初の3ページくらいは、色ペンを使って綺麗に書き込んだはずです。

でも、ふと気づけば今はもう……。

真っ白なページが続く手帳を見て、「ああ、自分はまたダメだった」「なんて意志が弱いんだろう」と、溜息をついていませんか?

家に積み上がっている、過去数年分の「使いかけの手帳の山(手帳の墓場)」を見るたびに、胸が締め付けられるような罪悪感を感じているかもしれません。

でも、安心してください。

あなたが悪いのではありません。

あなたが選んだ「手帳の使い方」が、あなたの脳のOSに合っていなかっただけなのです。

今回は、僕自身もかつて「手帳の墓場の管理人」だった経験から、ADHD/ASD傾向のある「ミックス脳」の方にこそ知ってほしい、自分を責めずに人生を操縦するための「コックピット手帳術」についてお話しします。

この記事でわかること

  • なぜ、あなたの手帳はいつも「3日」で終わってしまうのか?
  • 「真っ白なページ」を罪悪感ではなく「データ」に変える方法
  • 感情の波を味方につける「コックピット(日報)」の書き方

なぜ、あなたの手帳は「3日」で終わるのか?

まず、断言させてください。

あなたが手帳を続けられないのは、「意志が弱いから」でも「能力が低いから」でもありません。

最大の原因は、世の中に出回っている手帳術のほとんどが、「農耕型(コツコツ真面目に積み上げるタイプ)」の人向けに作られているからです。

「普通」の手帳術という呪い

一般的な手帳術では、以下のようなことが「正解」とされています。

毎日決まった時間に書くこと
空白を作らず、綺麗に埋めること
未来の予定をきっちり管理すること

しかし、僕たちのような「ミックス脳(ADHD/ASD傾向)」の持ち主は、興味関心が次々と移り変わる「狩猟型」の性質を持っています。

獲物を追いかけて走っている時(過集中)は、手帳なんて書いている暇はありません。そして獲物を捕り逃して落ち込んでいる時(ガス欠)は、ペンを握る気力さえ湧きません。

それなのに、「毎日コツコツ、同じペースで」書こうとすること自体が、アクセルとブレーキを同時に踏むようなもの。無理が生じて当たり前なのです。

【注意点】「綺麗な手帳」はあなたを裁く裁判官になる

「綺麗に書かなきゃ」と思った瞬間、手帳はあなたの味方ではなく、「今日も書けなかったね」とあなたを責め立てる「裁判官」に変わります。だから、手帳を開くのが怖くなってしまうのです。

「空白のページ」はサボった証拠ではない

僕も昔は、「7つの習慣」の手帳を買っては挫折し、iPadを買っては「これでデジタル管理だ!」と意気込み、結局YouTube専用機にしてしまう……そんな「自己投資貧乏」を繰り返していました。

でも、ある時気づいたんです。

「書けなかった日は、何もしていなかったわけじゃない」と。

空白=データ(記録)である

手帳が真っ白な期間。それはあなたがサボっていたのではなく、以下のどちらかの状態だったはずです。

過集中モード: 書く暇もないほど、何かに熱中して行動していた。
充電モード: 脳が疲れ切って、強制シャットダウン(休息)していた。

つまり、空白のページは「怠惰の証拠」ではなく、「自分の脳がどんなリズムで動いているか」を示す貴重なデータ(記録)なのです。

もちろん今では、毎日手帳をつけ、自分の時間を記録することができるようになっています。

なぜなら、訓練したからです。私の中で、「自分を変えたい」という意欲もありました。

もしあなたが、本当に人生を変えたいと思っているなら変わることができます。これは技術ですから訓練すれば身につけることが出来るのです。

「3日坊主」を誇ろう

もし3日で終わってしまったとしても、自分を責めないでください。

また気が向いた時に書き始めればいい。それを10回繰り返せば、年間で30日分の記録が残ります。

「やめてしまったこと」を悔やむより、「また書こうとしたこと(リスタート力)」を称えましょう。僕たちが目指すのは、完璧な継続(1.00)ではなく、昨日よりほんの少しマシな自分(1.01)になることです。

自分を操縦する「コックピット手帳術」への転換

では、どうすれば僕たちは手帳を味方につけられるのでしょうか?

その答えは、手帳の定義を「予定管理ツール」から「コックピット(操縦席)」に変えることです。

パイロットがコックピットの計器を見るのは、上司に報告するためではありません。

「今、自分が墜落しないように機体を制御するため」に見るのです。

今日から、手帳には「やるべきこと(ToDo)」を書く前に、以下の3つを書き出してみてください。

1. 脳内ノイズのデフラグ(ゴミ出し)

ミックス脳の頭の中は、常にアイデアや不安、やるべきことで散らかっています(脳内多動)。これが「動けない」原因です。

綺麗に書こうとせず、裏紙でも手帳の余白でもいいので、「今、頭にあるモヤモヤ」を全部殴り書きしてください。

「あのメール返信しなきゃ」
「将来のお金が不安」
「今日の夕飯どうしよう」

頭の外に出すだけで、脳のメモリが解放され、不思議と心が軽くなります。

2. エネルギー残量の記録

「何をしたか」よりも重要なのは、「今、自分のエネルギーがどれくらい残っているか」です。

今日のHP:20/100 (もう無理、寝たい)
今日のメンタル:イライラ気味

このように数値化するだけで、「今日はHPが20しかないから、大きなタスクは明日に回そう」と、自分を客観的に操縦(コントロール)できるようになります。

3. 不時着スタンプ

もし手帳を書くのが途切れてしまっても、再開する時に謝る必要はありません。

「再起動!」と大きく書く。声に出す。

これでまた、今日から始めればいいのです。

これが、完璧主義の呪いを解く魔法の儀式になります。

散らかった経験を「資産」に変える

最後に、あなたに伝えたい一番大切なことがあります。

あなたが「手帳が続かない」と悩み、試行錯誤し、泥臭くあがいたその経験。

実はそれこそが、将来誰かを救う「資産(コンテンツ)」になります。

優等生が書いた「最初から最後まで綺麗な手帳」は、確かに素晴らしいですが、読んでいて面白くはありません。

一方で、空白があったり、弱音が書いてあったり、コーヒーのシミがついているあなたの手帳には、「人間らしいドラマ」があります。

その「散らかった経験」こそが、AIには決して書けない、あなただけの物語なのです。

だから、「直そう」としないでください。

その特性を活かして、あなただけの「コックピット」を作り上げればいいのです。

あなたの人生のハンドルを取り戻そう

手帳が続かない自分を責めるのは、今日で終わりにしませんか?

「普通」の枠に自分を押し込めるのではなく、あなたの特性(グラデーション気質・ミックス脳)を理解し、それを武器に変える。

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